角川、フォートラベルと連動で旅行雑誌を発行へ:紙とWebの融合目指す
旅行口コミサイト大手のフォートラベルは、出版大手の角川メディアハウスと共同で旅行新雑誌を発行する。
旅行口コミサイト大手のフォートラベルは、出版大手の角川メディアハウスと共同で新たな旅行雑誌を2009年1月9日に発行する。角川は、一般旅行者による記事や投稿写真の多さで知られる旅行サイトと紙媒体を連動させ、相乗効果によるブランド力のある旅行媒体の確立を狙う。第1号を880円で発売する。構成は144ページのオールカラー。第1号は6万部を発行する。発行頻度や2号の発行時期は未定としている。
「CGM(消費者生成メディア)を商業用コンテンツとして利用する例はあまりない」と話すのは角川メディアハウスで雑誌フォートラベル編集長を務める五十嵐淳之氏。フォートラベルのサイトには既に旅行記が25万冊、旅行写真が458万枚集まっている。「(CGMの台頭で)編集部からの提案だけでは雑誌が成立しなくなってきた」ため、新たなメディアの確立を目指して角川グループからフォートラベルに雑誌の発行を持ちかけた。
五十嵐氏は「通常、雑誌は発行の間隔が空くと忘れ去られるてしまうという恐怖感がある。だが、Web媒体が併せて存在するため、雑誌の発行頻度をあまり気にせずに済む」という。
第1号のコンセプトの1つは「ガイドブックにはないがフォートラベルにはある」。これに基づき、キューバに焦点を当てた特集を制作しているという。個人の単発の旅行記ではなく、雑誌制作のプロとして、キューバの見どころをまとまった文字数と豊富な写真で伝える。商業雑誌であるため、掲載情報の正確性を確認する「裏取り」もできる限り実施するという。
フォートラベルのサイト上で、雑誌の発売と連動した特集サイトも立ち上げる。
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