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便利ならセキュリティは犠牲にするネットユーザー、Gartner調べ:パスワードの使い回しも
ネット詐欺が横行しても、ユーザーがセキュリティよりも利便性を優先する傾向に変化がなかった。
ネットを使った詐欺がこれだけ横行していても、ユーザーはセキュリティのために利便性を犠牲にすることを好まない――。米Gartnerが実施した意識調査からこのような傾向が浮かび上がった。
調査は米国でネットを利用している成人約4000人を対象に、パスワード管理と利用の実態について尋ねた。その結果、回答者の3分の2はログインが必要なすべてのWebサイトで1もしくは2種類のパスワードを使い回していた。
大部分が、今後もこうしたパスワードの使い方を変更する意思はなく、パスワード管理のためのソフトウェアやハードウェアを使うことを考えていないことも判明した。OpenIDなどのID管理フレームワークに対するニーズもごくわずかだった。
ネット詐欺の横行にもかかわらず、ユーザーがセキュリティよりも利便性を優先する傾向は、前年の調査と変わっていないとGartnerは分析。Webサイトを運営する側は、ユーザーにそっぽを向かれることなく認証方法を強化しなければならず、セキュリティと使いやすさのバランスを取るために新しいソリューションが必要だと指摘している。
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