ターボとMS、Active DirectoryでLinuxとWindowsアカウントの統合管理を可能に:OS混在環境の管理を簡素化
ターボリナックスは、Linux環境とWindows環境のアカウントの統合管理を実現するソリューションを発表した。Sambaなどのソフトウェアに依存しない開発となる。
ターボリナックスは3月11日、WindowsとLinux環境の認証を一元化するソリューション「Linux Connector for Active Directory」を発表した。Microsoftのディレクトリサービス「Active Directory」でクライアントPCの情報やアプリケーションの設定、ユーザー認証を管理する。
社内のクライアントPCのOSとしてWindowsとLinuxのOSが混在する環境では、ユーザーアカウントやPC環境をそれぞれOSごとに管理する必要があった。この環境では、OS環境ごとにユーザーアカウントを人数分設定、運用するといった二重管理の負荷が発生する。
Linux Connector for Active Directoryは、既存のLinux環境にインストールして運用、既存のLinux用サーバで管理していたアカウント情報などをActive Directoryを用いてWindows用サーバに統合する。ユーザーは、WindowsとLinuxの両方のシステムに1度の認証でログインできるようになる。
Active Directoryにアプリケーションの設定値を持たせることもできる。GnomeなどのLinuxデスクトップ環境やWebブラウザ「Firefox」の設定値、電子メールソフト「Thunderbird」の設定値も管理できる。
ターボリナックスの矢野広一社長兼CEOは「社内PCのOS環境をWindowsだけに絞るのではなく、WindowsとLinuxが混在する環境で有機的に動くことが求められている」と、無償で使えるLinuxの社内利用はこれからも継続されることを示唆した。
同製品は、Microsoftとの協業契約に基づき、Microsoftが提供したActive Directoryに関する情報を基にターボリナックスが開発したもの。UNIX系のマシンをWindows互換のファイルサーバに変換するオープンソースのソフトウェア「Samba」などには依存していない(矢野社長)。
4月27日に提供を開始する。価格は、1つのActive Directoryドメインに接続するLinux OSの数が5つまでの「Linux Connector for Active Directory」が年間9万8000円、Linux OS数が無制限の「Linux Connector for Active Directory Unlimited」が29万8000円。
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