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エンタープライズソフト市場、景気後退を受け横ばいに――Gartner予測:OSやオフィススイートはマイナス成長
2009年の売上高は前年からわずか0.3%伸びて世界で2226億ドルとなる見通し。SaaSなどで柔軟な契約条項を設定できる企業は成長するとみている。
調査会社の米Gartnerは3月30日、エンタープライズ分野のソフトウェア市場予測を発表した。景気後退の影響を受け、2009年の売上高は前年の2219億ドルからわずか0.3%伸びて世界で2226億ドルとなる見通しだという。
現在のエンタープライズソフトウェア市場は2001年のITバブル崩壊当時よりも成熟しているため、この不況を乗り切れるだろうが、ソフトウェア投資は2010年上半期まで上向くことはないとGartnerはみている。
SaaS、オープンソース、アウトソーシングなど柔軟な契約条項を設定できるベンダーは引き続き成長を続けるとし、広範な地域、規模の顧客を対象とし、積極的な価格設定が可能な大手ベンダーが安定した売り上げを保つとしている。
OS、オフィススイート、ミドルウェア、ストレージ、デジタルコンテンツ作成といったセグメントはマイナス成長となり、階層ストレージ管理、Web会議、セキュリティ管理などは横ばいと予測する。
今回の予測は、Gartnerが昨年12月に発表した6.6%増という予測を下方修正したもの。同社は、今後景気後退が進めば、さらに1〜2ポイントの下方修正を行う可能性もあるとしている。
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2008年の市場規模は、前年比8%増となる見通し。しかし、柔軟性を欠くベンダーが景気後退の影響を受けやすいだろうという。
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