御殿場市、情報漏えい対策でシンクライアントを大規模導入:まず教育委員会から
御殿場市は、情報漏えい対策としてNECのシンクライアントを導入。市教育委員会から運用を始めた。
静岡県御殿場市はこのほど、情報漏えい対策の強化を目的にシンクライアントシステムを導入することを決めた。システムを納入するNECが明らかにし、まず市教育委員会で運用を始めた。
市教育委員会では、NECの仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を中核に、委員会および御殿場小学校、富士岡小学校の教職員向けにノート型シンクライアント端末「US60」66台を導入した。
VirtualPCCenterは、サーバ上に利用者ごとの仮想化されたPC環境を集約して稼働でき、サーバリソースを利用者ごとに自動配分する機能を持つ。仮想PCサーバや統合管理サーバ、統合管理ソフトウェア「WebSAM SigmaSystemCenter」、VMware製品などで構成されている。
同委員会では2006年度から、教職員1人につき1台のPCとネットワーク環境を提供することを目標にIT環境を整備。今回は教職員による個人情報漏えいの事故を防止する目的でシンクライントシステムの導入を決めた。
2つの小学校では、成績の集計や保健管理、体力測定集計などのソフトウェアを使用しているが、シンクライアントの導入で利用者の端末にデータを保存できないようにし、情報漏えいやウイルス感染から対策を強化した。自宅のPCを一時的にシンクライアント化できるようにもしたため、業務効率の維持とセキュリティの両立を図ったという。
市では教育委員会での導入実績を踏まえ、市役所庁舎および支所、保育園などの出先機関も含めた全職員向けに、NECのシンクライアント端末「US110」を630台導入することを決めた。
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