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NEC、「iStorage D」新モデルを発表――シンプロビジョニングを強化:オプションは最大40%値下げ
NECはスケーラブルSAN対応ストレージ「iStorage Dシリーズ」に新モデルを追加。合わせてオプション品やサポート費の値下げも図る。
NECは4月9日、同社のスケーラブルSAN対応ストレージ「iStorage Dシリーズ」の新モデルを発表。それぞれ、スケーラブルモデル「iStorage D8-30」および中小規模向けモデル「iStorage D3-10i」となる。
iStorage D8-30では新たに「iStorage ThinProvisioning」をサポート。ストレージを仮想化した際の容量拡張を柔軟に行う、いわゆる「シンプロビジョニング」機能を利用できる。また「iStorage D3-10i」の特徴としては、iSCSIのサポートが挙げられる。FCでのネットワーク構築に、コスト面、あるいは運用負荷面から抵抗を感じていた中小規模ユーザーに適した製品と位置付けられる。
また、増設ディスクドライブやソフトウェアなどオプション製品の価格を最大40%引き下げる。保守サポート料金も、最大60%低減する。NECではこれにより、運用管理コストを20%以上削減できるとしている。
価格および仕様は次の通り。出荷はすべて4月20日を予定する。
タイプ | 製品 | 価格(税別) | 備考 |
---|---|---|---|
スケーラブルモデル「iStorage D8-30」 | 1ノードモデル「iStorage D8-3010」 | 570万円〜 | 147ギガバイト(15krpm)SAS HDD×3、基本制御ソフト |
2ノードモデル「iStorage D8-3020」 | 964万円〜 | 147ギガバイト(15krpm)SAS HDD×3、基本制御ソフト | |
4ノードモデル「iStorage D8-3040」 | 1824万円〜 | 147ギガバイト(15krpm)SAS HDD×3、基本制御ソフト | |
iStorage ThinProvisioning | 98万円〜 | ボリューム容量仮想化ソフト(D8-30用) | |
中小規模向けモデル「iStorage D3-10i」 | シングルコントローラモデル「iStorage D3-10i」 | 246万円〜 | 147ギガバイト(15krpm)SAS HDD×3、基本制御ソフト |
デュアルコントローラモデル「iStorage D3-10i」 | 285万円〜 | 147ギガバイト(15krpm)SAS HDD×3、基本制御ソフト |
また今回、小規模向けモデル「iStorage D1」のオプション製品として、データを複製するレプリケーションソフト「iStorage DynamicDataReplication Lite for D1」を追加する。価格は税別72万円から。4月24に出荷を開始する。
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