セキュリティ企業の英Sophosは、正規のWebサイトに感染する新手のマルウェアが出現し、猛威を振るっていると伝えた。
このマルウェア「JSRedir-R」はSophosが5月初旬に発見し、その後勢力を急拡大。5月6日から13日の1週間の統計では、Webサイトに感染している全マルウェアの42%を占める規模になり、これまで広く出回っていた2位の「Iframe-F」(7%)を大きく引き離した。
JSRedir-Rは難読化されたJavaScriptに隠す形で正規サイトに仕掛けられ、ユーザーが知らないうちに別のサイトから悪質なコンテンツをロードする。相当量のトラフィックがある大手アダルトサイトなど、多数のWebサイトで見つかっているという。
最近のマルウェアはWebを通じて感染するものが主流になり、Sophosの最新報告書によればマルウェア感染ページは4.5秒に1件のペースで増加。2007年に比べて3倍のペースで増え続けている。
Sophosはユーザーにウイルス対策ソフトウェアの更新を促し、Webサイト運営者には自分のサイトの防御を固めてほしいと呼びかけている。
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