RSA、携帯ユーザーの行動パターンで認証する新機能を提供
RSAは、携帯電話からのリスクベース認証を可能にする新機能を発表した。オンラインショッピングなどの本人認証を高精度に行えるという。
RSAセキュリティは5月21日、リスクベース認証製品「RSA Adaptive Authentication」の新機能として、携帯電話ユーザーの行動パターンから本人認証を行う機能を発表した。
RSA Adaptive Authenticationは、オンラインサービスにアクセスするユーザーのIPアドレスやシステム環境(ハード/ソフトウェア構成など)、通常の行動パターン(利用時間帯)などの情報を基にしてリスクレベルを判定し、本人認証する。普段からアクセスしているユーザーとは異なる環境と判断された場合に、追加認証を求めるといった対応が可能だが、従来はPCのみに対応していた。
携帯電話からサービスへアクセスする場合、通常は通信事業者からユーザーへ割り当てられるのが動的IPアドレスである点や、一部のブラウザではcookieを保存できないため、リスクベース認証を実施するのが困難だった。新機能では、ユーザーの機種を特定する特別な識別子や携帯電話ユーザーならではの行動パターンを開発し、PCと同様にリスク判定をできるようにした。
同社は、モバイルによる決済の年次成長率が80%超になるという野村総研の調査を引用して、携帯電話を利用したなりすまし犯罪や不正取引が増加すると予測。IDやパスワードの従来型認証と併用することで、本人確認の精度が高まると説明する。
新機能に対応したRSA Adaptive Authenticationは6月17日に発売し、参考価格は利用者10万人規模のサイトの場合で、利用者1人あたり250円から。今後3年間で150社の新規利用を見込む。
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