不況下で好調の弥生、2010年にはSaaS開始へ
弥生は2009年度上半期の業況と下半期の営業戦略などを伝える記者説明会を開催した。2010年末にSaaSを開始することを明らかにした。
弥生は5月末に2009年度上半期(2008年10月から2009年3月)の業況と下半期の営業戦略などを伝える記者説明会を開催した。岡本浩一郎社長は、上半期の売上高が対前年比微減だったことや、2010年末にSaaS(サービスとしてのソフトウェア)を開始することを明らかにした。下期の営業施策として、半額キャンペーンを目玉にすることも強調した。
弥生の09年上半期の業績は、対前年比98.1%と1.9%の微減だった。だが経費削減によって営業利益は10%以上増加しており、景況からすると好調といえる。実際に、12月から3月までの数字を競合他社と比べると、販売本数、販売金額ともに増加傾向にある。本数シェアは08年度38.8%から09年度は42.3%、金額は同55.1%から60.3%に伸びている。だが「不況の影響は否定できない」(岡本社長)ため、営業施策も大胆に打つ考えだ。
その1つが「半額キャンペーン」。6月15日から9月30日まで実施する。対象製品は「弥生会計09ネットワーク」の3および5ライセンス版と、「弥生販売09ネットワーク」の5および8ライセンス版。例えば、弥生会計09ネットワークの3ライセンス with SQLは、定価が65万1000円のところ、32万5500円のキャンペーン価格で販売する。パートナー経由での販売を予定しており、導入作業に掛かる費用は半額にはならない。
この日、岡本社長は「“弥生SaaS”(仮称)を2010年末に開始する」と話した。ゼロからソースを開発するまったく新しいアプリケーションになるという。会計機能はもちろん含むが「弥生会計とは異なる」と岡本氏は明かした。
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