福田学園、資料請求受理から出願受付までをSalesforce CRMで一元管理:クラウドで入学者確保
大阪市に本部を置く学校法人、福田学園はセールスフォース・ドットコムのサービスを活用し、資料請求者や出願者などのデータを一元管理、精度の高いマーケティングを展開している。
福田学園は、これまで建築・インテリア・大工・ロボット・機械の技術者を育成する大阪工業技術専門学校、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を養成する大阪リハビリテーション専門学校を運営、2009年4月には、新たにリハビリテーション医学・医療の研究開発と専門職者育成を目的とした大阪保健医療大学を開学している。現在、学園全体の学生数は約1100人。
18歳人口が年々減少傾向にある中、大学・専門学校の定員割れが問題となっており、学生確保のためには、学校としての差別化を図ることが課題となっている。また学園が運営する教育機関への問い合わせ、資料請求のツールはWebが中心になってきており、こうしたデータはこれまで、各教育機関で個別に管理されていた。大学新設を控え、同学園では入学を検討する学生に対して、よりきめ細かい対応を実現するツールを探していたという。
この一元管理ツールを検討している中、同学園はSalesforce CRMに注目、2008年5月に導入を決定した。導入では約3カ月で問い合わせ対応、出願者管理業務のためのカスタマイズを完了、同年8月には新年度に向けた活動を開始することができたという。現在、同学園では、Salesforce CRMのマーケティング機能を活用して、出願検討中の学生の行動を、資料請求から出願に至るまで数段階にフェーズ分けして管理している。また管理データをもとに、オープンキャンパスの案内や高校へのアプローチなどの適切な時期を検討し、出願検討中の個々の学生に合ったフォローを行っている。さらに、資料請求に利用したツールも入力、その後の行動を分析することで、精度の高いマーケティングの展開に結びつけているという。
今後、福田学園は、学生個人の授業の理解状況、取得した資格や就職先もSalesforce CRMで一元管理し、これらのデータをもとに教育活動や個人指導の充実を図っていく予定。また、学生を送り出す高校側にとっては、進学先の資格取得や就職の実績は重要な判断材料となるため、これらのデータを提供することで、各高校との信頼関係の構築につなげていきたいとしている。
学園本部 広報室によると、Salesforce CRMで管理しているデータを分析することで、広告において、出稿量よりもデザインなどの質を高める方が資料請求者獲得の精度が高くコストパフォーマンスが良いということが分かったという。出願者1人あたりコストがますます高額になることから、より効率的なマーケティングが不可欠で、そうした意味でもSalesforce CRMをさらに活用していきたいとしている。
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