日本オラクル、多次元データベース「Oracle Essbase」を発表
日本オラクルは2007年7月に統合した旧ハイペリオン社の製品とオラクルのBI製品との連携を強化したEssbaseの最新バージョンを発表した。
生き残りではなく勝ち残りを
Essbaseは、旧ハイペリオン社が1992年に市場投入したBI製品。今回は会計、財務関連のデータの取り扱いに強みを持っていた旧ハイペリオン社製品に、「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition Plus」との連携強化をさせて、最新バージョンとして発表された。
最新バージョンは、XOLAP(次世代型ハイブリッドOLAPモデル)と呼ばれる機能を搭載して、リアルタイム性を担保したデータ分析を可能にしたという。従来から、大規模データの高速集計や通貨計算、配賦処理などに定評があったEssbaseに、業務システムが持つデータベースに直接問い合わせて、リアルタイムのデータを引き出すことができるようになった。これによって、最新時点のデータと過去のデータを同時に分析対象として取り扱うことができるようになる。
日本オラクルのヴィヴェック・マハジャン常務執行役員は今回の発表の席で次のように語った。
「経済危機の影響でユーザー企業のビジネスは収縮している。そのような環境の中で、生き残りというよりも勝ち残りができるかが鍵になる。Oracle Essbaseの活用によって、グローバル企業が取り組まなければならない業績管理をより効率的に進めることができる。各企業にとって、新たな需要はどこにあるのかという問いは、ますます重要になってくる。正確なデータから、将来を予測していきたいというニーズに着実に応えるものとして自信を持っている」
製品価格は25ユーザーで33万750円から。Oracle Essbaseは7月10日から全国各地で開催される「オラクル・ビジネス・インテリジェンス サミット2009 Summer」でも紹介される予定だという。
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