Twitter攻撃にロシア政府が関与? セキュリティ企業は懐疑的
「政府や情報機関が本当に誰かを黙らせたいと思うのなら、もっと直接的で効果的なやり方を取るだろう」とKasperskyは指摘する。
TwitterやFacebookなどのサイトを一時機能不全に陥れたサービス妨害(DoS)攻撃には、ロシア政府が関与しているとの説が飛び交っている。これについて、ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labは「特定の国の政府が誰かを黙らせるためにこのような攻撃を仕掛けるというのは理にかなわない」と疑問視する見方をブログに掲載した。
今回の攻撃は、TwitterやFacebookなどに共通してアカウントを持つグルジア人ブロガーの「Cyxymu」が標的にされたとの見方が強まっている。Cyxymuは1年前のグルジア紛争がらみでロシア批判を繰り返していることから、今回のDoS攻撃にはロシアの政府機関が絡んでいるのではないかとの憶測が出回った。
これについてKasperskyは、攻撃の背後にいるのが誰なのかを示す確固なデータは存在しないと強調。「政府や情報機関が本当に誰かを黙らせたいと思うのなら、もっと直接的で効果的なやり方を取るだろう」と述べ、ソーシャルネットワーキングサービスにDDoS攻撃を仕掛けるのは、蚊を退治するのに戦車を持ち出すようなものだと指摘した。
Kasperskyは、攻撃が始まった時点でCyxymuのフォロワーは100人足らずしかいなかったことを挙げ、Cyxymuは攻撃の根本的な原因を作るほど存在感の大きな人物だったのだろうかと疑問を投げ掛ける。
Twitterなどのサービスは結局、数時間後には復旧しており、攻撃を仕掛けた側にとってメリットがあるとは思えないとKasperskyは言い、今回の事件が世界中でニュースになることにより、結果的にTwitterはさらに有名になり、人気が増すばかりだろうと予想している。
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「攻撃目的が政治的なものであるにしても、Twitterは目的について議論するより安全なサービスの提供に専心する」と共同創設者のビズ・ストーン氏。
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