高校生の2割強がネットトラブルを経験、慶大とデジタルアーツが調査
慶大とデジタルアーツが慶應義塾高校を対象に実施した調査で、22.4%が詐欺やグロテスクなデータに接触していたことが分かった。
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科とデジタルアーツは8月19日、高校生を対象に実施したインターネット利用のアンケート調査の結果を発表した。トラブルを回避するには、インターネットのリスクを学ぶ機会が重要だとしている。
調査は慶應義塾高校の1年生全生徒を対象に、情報科目の授業で6月に実施した。719人が回答している。
インターネット上でトラブルに遭遇した生徒は22.4%に上った。経験した内容は、「ワンクリック詐欺やフィッシング詐欺」(50.3%)や「グロテスクな画像」(48.5%)が多く、「薬物や犯罪の情報」(16.0%)や「いやがらせ」(9.8%)、「大人からの勧誘」(9.8%)も目立った。
こうしたトラブルは操作スキルの高い生徒ほど経験しており、上級者では41.6%に上った。一方、初級者は12.4%だった。大人とインターネット利用について話し合う必要性については、上級者の半数以上が不要と回答。インターネット利用のルールについて、親と決めている生徒とそうではない生徒のトラブル遭遇の経験は、それぞれ3割強と差が小さかった。
PCや携帯電話の所有状況は、自分専用の端末を持つ生徒が携帯電話で96.1%、、PCでは25.7%だった。それぞれの利用について、親とルールを決めていないという回答が最多を占めた。トラブルを回避する方法を親から教わっていないという回答も、携帯電話で64.5%、PCで45.8%に上った。
アンケートを実施した授業では、ウイルス被害や情報漏えい、ネット犯罪、インターネットの安全利用などについて講義を行ったという。その結果、出会い系サイトやアダルトサイトといったトラブルが多いとされているサイトの危険性に加えて、掲示板サイトやSNS、ブログ、学校裏サイトなどに対する危険性の認知度も向上したという。
インターネット利用について両親や教師と話し合うことの重要さでは、「必要」との回答が授業前の61.3%から、授業後は75.2%へ高まった。
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