ソフトウェアAG、中堅企業向けにwebMethodsを日本で独自にパッケージ化:手軽にBPM
ソフトウェア・エー・ジーは中堅企業を対象にした新ソフトウェアパッケージを提供している。
ソフトウェア・エー・ジーは9月3日、売上高1000億円以下、従業員数1000人以下の中堅企業を対象にした新ソフトウェアパッケージについて説明する記者向けのブリーフィングを開催した。ソフトウェアは、社内のビジネスプロセスを管理して業務効率を改善するもの。8月5日に提供を始めており、パートナー企業であるキヤノンソフトウェアが導入コンサルティングサービスを提供する。
製品名は「webMethods BPMS クイックパック」。大企業向けに提供しているビジネスプロセス管理(BPM)ソフトを日本市場の中堅企業向けにパッケージ化した。
キヤノンソフトウェアが提供する導入コンサルティングでは、開発ツールの概要説明、パイロットプロセスの開発を実施する。期間は2カ月で、コンサルタントが顧客先を週2回訪問する。webMethods BPMS クイックパックの価格は12月31日までの受注分については1200万円(税別)としている。
webMethods BPMS クイックパックには、BPMのプロセス設計ツールやESB(エンタープライズ・サービス・バス)の設計用ツール、BAM(ビジネス・アクティビティ・モニタリング)など11のコンポ―ネントが含まれている。
BPMソフトを導入することで、ユーザー企業は、社内の複雑な業務をコンピュータのGUI上で再定義できる。ERPやSCM、会計、CRM、与信などの業務を担うサーバと、営業、与信、生産、設計、調達、会計などの業務を手掛ける実際のユーザーを結ぶビジネスプロセスを改善することで、ITとビジネスの関係を分離できるようになる。
これにより、ITがビジネスの足かせになるケースを減らせる。具体的には、顧客対応までに掛かる時間の短縮化、情報検索効率の改善などが見込める。
多くの企業では、ユーザーが複数のシステムにデータを二重入力したり、特定のシステム間が連携していないために業務プロセスが分断していたりすることによる不効率が存在する。結果として、ビジネスの変化に対応しにくく、使いづらい、運用に膨大なコストが掛かるといった問題がある。
ソフトウェア・エー・ジーは、新製品の販売パートナーの開拓も目指している。初年度に10社、年間10億円の売上高を目指している。パートナー支援プログラムも提供する。
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