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OracleのSun買収に欧州委員会が異議申し立て
OracleのMySQL獲得がデータベース市場に及ぼす悪影響を懸念する欧州委員会に対し、Oracleは「データベース市場とオープンソースについて大きな誤解をしている」と反論した。
欧州連合(EU)の欧州委員会は11月9日、米Oracleの米Sun Microsystems買収に関し異議申し立てを行った。Sunが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で明らかになった。
問題としているのは、自身の商業データベース製品を持つOracleが、競合するSunのオープンソースデータベースMySQLを取得することにより、データベース市場に悪影響を及ぼす恐れがあるという点。この異議申し立ては欧州委員会の最終決定ではなく、反論やさらなる説明を受け付ける。
これに対しOracleは、Sunの買収は高性能サーバ市場での競争において重要なのであり、欧州委員会の異議申し立ては、委員会がデータベース市場とオープンソースに関して大きな誤解をしていることを表していると指摘した。MySQLはOracle Databaseとはまったく異なった製品であり、またオープンソースソフトウェアは誰も支配することはできないとしている。
既にこの買収を承認している米司法省も同日声明を発表し、「欧州委員会がEU圏内のユーザーに利する結論に迅速に達することを望んでいる。米司法省はそのために欧州委員会に建設的に働き掛けていく」と述べた。
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