米Sun、ライブマイグレーションを搭載した「VirtualBox 3.1」リリース
Sunは、OSやハードウェア仕様が異なるホスト間で仮想マシンを動かせるライブマイグレーション機能を搭載したデスクトップ仮想化ソフトウェア「VirtualBox 3.1」をリリースした。
米Sun Microsystemsは米国時間の11月30日、オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア最新版「VirtualBox 3.1」を公開した。仮想化業界では初めて、OSやハードウェア仕様が異なるホスト間で仮想マシンを動かせるライブマイグレーション機能を搭載した。
ライブマイグレーションは、稼働中の仮想マシンをほかの物理サーバに動かせる機能。OSやCPU、ハードウェア仕様などが異なるホスト間でも動かせるため、Sunでは「テリポート」と呼んでいる。物理サーバを停止する必要があるときなど、運行中の仮想マシンワークロードをほかの物理ホストにそのまま動かせるため、管理者はシステムの運行に支障を与えることなくメンテナンスなどの作業ができるという。
最新版ではスナップショット機能も改善されているほか、性能も強化されている。最新の準仮想化ネットワークドライバにより、ネットワークのスループットも改善されているという。さらにメモリハンドリングの強化により、実行速度も高速になったとのこと。
最新版は同社Webサイトよりダウンロードできる。非商用/評価用途のみで利用できる無償版のほか、サポート付きの有償版(サブスクリプション価格が1ユーザー年間30ドルから)や、一部のプロプライエタリなドライバ/ツール類を含まないオープンソース版が公開されている。Sunによると、VirtualBoxは2007年10月以降、2000万回のダウンロードがあったという。
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