2005年に起きたみずほ証券によるジェイコム(現ジェイコムホールディングス)株の誤発注事件について12月4日、注文を取り消せなかったことについてみずほ証券が東京証券取引所に415億円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が出た。東京地方裁判所は東証に対して「107億1212万円」(東証広報部)の支払いを命じた。東証によると、東証とみずほ証券の過失割合は3:1。
東証は、同日の夕方から記者会見を開く見込み。
みずほ証券は「訴訟代理人と協議した上で今後の対応を慎重に検討する」とコメントした。
みずほ証券は2005年12月8日に、東証マザーズに新規上場したジェイコム株の売り注文の際、「61万円で1株」とするところを誤って「1円で61万株」と入力し、注文を出してしまった。ミスに気づいて注文を取り消そうとしたものの、東証のシステムに問題があったことで、受け付けられず、みずほ証券は400億円以上の損失を出していた。
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