やり直せる時代の新教育論(1):世界で勝つ 強い日本企業のつくり方(2/2 ページ)
グローバル化の時代に日本企業が勝ち抜くには、教育への考え方を大幅に転換する必要が出てきている。シンガポールの大学を卒業し、ソフトバンクなどでさまざまなビジネス経験を持つ大木豊成氏に新たな教育論を展開してもらう。
話を専門学校に戻しますが、わたしが担当している学科の平均年齢は21歳です。高校を出て18歳で入学した場合の2年生の年齢は19歳。それが本学では21歳なのです。
それは、大学に2年間行ってみたけれど出口が見えない、その先に自分はどうしていけばいいのか分からない、といった学生が少なからず混じっているからです。もちろん大学だけでなく、ほかの専門学校に行ってみた、あるいは一度高卒で就職してみたが、今後を考えるともう一度勉強しておきたい、といった考えに基づいているようです。
大学、専門学校、そういう分け方ではなく、自分が何をするのか、今後にどう役立っていくのか、という視点が必要になってきています。
『親子就活 親の悩み、子どものホンネ』(アスキー新書 中村昭典著)に、「やり直しがきく時代に生まれたという幸福」という項があります。学校を卒業した20代前半に、一生涯の職を見つけられる人はわずかです。企業も、生涯を保証しない時代になってきています。ベンチャーと呼ばれる企業では、生涯を過ごす社員を求めていない場合が多いのです。
決して転職を推奨するわけではありませんが、必要に応じて見直すこと、やり直すことができる時代になってきているのは確かです。教育の現場にすべてを押しつけず、自分の将来、自分の子どもの将来を考える姿勢を持つ必要性を感じます。
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