オープンソースBI大手のJaspersoft、日本でのビジネスを本格展開
米Jaspersoftは、海外製ソフトウェアの日本での紹介に強みを持つワークブレイン・ジャパンと提携し、日本でのビジネスを開始した。
オープンソースのBI(Business Inteligence)製品を提供する米Jaspersoftは、海外製ソフトウェアの日本での紹介に強みを持つワークブレイン・ジャパンと提携し、日本でのビジネスを開始した。両社はオープンソースのBI製品をベースに商用製品を開発し、日本市場に参入する。
ジェンティーレCEOはInformaticaの上級副社長を経て入社。Brio、Sun Microsystems、Appleなどで経験を持つ。ワークブレインの岩満直樹代表は、かつてCognos(現IBM)を日本に紹介した実績を持つ
来日した米Jaspersoftのブライアン・ジェンティーレCEOは「ワークブレインとの協業とJaspersoftの最新版“Jaspersoft 3.7”リリースの告知が来日の目的」と話す。Jaspersoft 3.7では、ローカル環境でデータ分析を分析するインメモリ分析に新たに対応した。
Jaspersoftはオープンソースをベースに、動作検証などを済ませた商用版を開発している。商用版を採用しても、大手BIベンダーと比較してBI導入にかかるコストを「10〜15%程度」と大幅に減らせるとする。無償のオープンソース版を合わせると、現在96カ国に1万1000以上の顧客があり、1000万件のダウンロードを集めている。コミュニティーには現在、Jaspersoftを開発するデベロッパーが11万2000人いる。
Jaspersoftは、もともと旧CrystalDisicions(現在のSAP)などと競合することが多く、レポーティング機能を活用するユーザーが多い。製品としては、OLAPによるデータ分析、ETLなどBIスイートとしての機能を備えている。ユーザー企業は、IT系企業と金融業に特に多く、製造業、政府なども採用している。ソフトウェア会社が、Jaspersoftを核に自らBI製品を開発するケースも多い。
IT企業では、RedHat、Siemensなど、金融ではBank of America、AXA、Virgin moneyなどが採用。この中で、Virgin moneyは自社サイトで実施するチャリティーオークションをJaspersoftで構築したWebサービスを組み込んで運営している。
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