SAS、メーカーのアフターサービスを改善する新製品を発売
SAS Institute Japanは、メーカーが製品を販売後に実施するアフターサービスの質を高めるソフトウェア新製品を4月1日から提供すると発表した。
SAS Institute Japanは3月24日、メーカーが製品を販売後に実施するアフターサービスの質を高めるソフトウェア新製品を4月1日から提供すると発表した。メーカーがアフターサービスを実施する際に、顧客満足度を維持しながら、分析機能を用いて補修部品の在庫水準の最適化などを図り、製品保証コストを削減できるようにする。性能や価格での差別化に悩むメーカーは、アフターサービスによる競合他社への差別化を狙えるようになる。
製品名は「SAS Warranty Analysis」と「SAS Service Parts Optimization」。
Warranty Analysisは、製品の不具合をより早い段階で検知し、購入した顧客に通知できるようにすることで、製品保証コストの削減と製品自体のの品質向上を支援する。具体的には、製品への苦情やコールセンターのデータ、故障情報などをソフトウェアで分析することで、問題の有無などを検知する。
例えば、米Hondaでは、ディーラーからのクレーム対応コストが増大する一方、クレームの中には不正請求が含まれているという問題を抱えていた。Warranty Analysisを導入することで、データマイニングによりディーラーを分析し、不正検知モデルを作成。Honda内の監査チームに不正請求のパターンと傾向を周知するダッシュボードを構築した。これにより、不具合検知の早期化と、保証コストの削減に成功したという。
Service Parts Optimizationは、製品およびパーツの需要に関して、需要実績、在庫データなどのデータを統合的に分析し、短期予測、新製品および製品ライフサイクルにわたって予測できる。
新製品の価格は標準構成で5000万円程度。初年度は6社に提供し、3億円の売上高を見込んでいる。
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