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SAPがSybaseを58億ドルで買収:Oracle対抗
SAPはデータベース市場4位のSybaseを傘下に加えることで、企業向けアプリで競合するOracleに対抗する狙いだ。
独SAPは5月12日(現地時間)、データ管理ソリューションを手掛ける米Sybaseを買収することで合意に達したと発表した。取引は現金による株式公開買い付け(TOB)で行われ、SAPがSybaseの発行済み普通株式を1株当たり65ドルで買い取る。買収総額は約58億ドルに上り、取引は第3四半期(7〜9月)に完了する見込みだ。
この買収により、両社はさまざまな製品ラインと市場にわたるシナジー効果を得られるとしている。SAPはモバイルプラットフォーム向けソリューションを強化し、インメモリ技術を強化する。Sybaseのモバイルプラットフォームを利用することで、SAPの業務アプリケーションおよびデータをモバイル向けに配信できるようになるという。一方、Sybaseはデータベース事業をSAPのインメモリ技術により強化できる。
両社はこれまで、「SAP Business Suite 7」をSybaseのモバイルプラットフォームに統合するなど提携関係にあった。買収完了後、Sybaseは「Sybase, an SAP Company」という名称で、独立部門としてSAP傘下に入る。
SAPはデータベース最大手の米Oracleと企業向けアプリケーション市場で激しいシェア争いを繰り広げている。データベース市場でシェア4位のSybaseを買収することでOracleとの競争力を強化する狙いだ。
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