Google、オープンソースのWebフォント集「Font Directory」と「Font API」を公開
Googleは、Webフォントを利用するためのフォント集とそれを利用するためのAPIを公開した。HTML5とCSS3の組み合わせでWebの表現力がさらにリッチになりそうだ。
米Googleは5月19日、フリーのWebフォントを集めた「Google Font Directory」と「Google Font API」を公開した。開発者は安全かつ容易にWebページでこれらのWebフォントを利用できるという。
Webフォントは任意のサーバ上にアップロードされているフォントをWebブラウザの表示フォントとして利用する技術で、これにより利用者のPC環境にインストールされていないフォントを表示用フォントとして使用できるようになる。CSS3ではWebフォントを利用するための「@font-face」機能が備えられており、すでにOperaやSafari、Firefox、Google ChromeなどのWebブラウザでサポートされている。しかし、商用フォントは利用や配布に制限が課せられていることが多く、ライセンス的な問題が起こり得る点が指摘されていた。
Google Font Directoryはオープンソースで公開されている高品質なフォントを集めたもので、現在18種類のフォントが公開されている。これらのフォントは任意のユーザーが自由に利用できるとのこと。公開されているWebフォントは通常のテキストと同レベルの機能を持ちつつ優れた視覚効果を実現するという。今後、デザイナーと協力しながらフォントの数を増やしていく。
また、Font APIはFont Directoryで公開されているWebフォントを自分のWebページで利用するためのツール。HTMLコードを数行追加するだけで簡単に利用できるという。
Googleはさらに、Webフォントのクラウドサービスを提供するTypeKitと共同で、フォントファイルのダウンロードやレンダリングを設定できるJavaScriptライブラリ「WebFont Loader」も公開している。
関連記事
- Google、開発者会議「Google I/O」開催 HTML5プロジェクトやWaveの公開を発表
Googleの年次開発者会議の初日には、H.264に変わるオープンなビデオフォーマット「WebM」プロジェクトやGoogle ChromeのWebアプリストアの立ち上げが発表された。 - Google、オープンなWebビデオフォーマット「WebM」を発表
Googleは、H.264に匹敵するオープンでロイヤルティフリーなビデオフォーマットとして、VP8を基にした「WebM」を発表した。Mozilla、Opera、Adobeのほか、Microsoftも支持を表明している。 - Google、企業向け「App Engine」とVMwareとの提携を発表
Googleは、開発者向けホスティングサービスを企業向けに強化するとともに、VMwareとの提携を発表し、エンタープライズ市場に注力する姿勢を鮮明にした。
関連リンク
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.