「MeeGo 1.0」がリリース、まずはネットブックに対応
モバイル端末向けプラットフォーム「MeeGo 1.0 Core Software Platform」がネットブック向けのエディションとともにリリースされた。今後はスマートフォン向けなどにエディションを拡大する予定。
The Linux FoundationのMeeGoプロジェクトは5月25日、モバイル端末向けプラットフォーム「MeeGo 1.0 Core Software Platform」とネットブック向け環境「MeeGo Netbook User Experience」を発表した。今後はスマートフォン向けなどにエディションを拡大する。
MeeGoは米Intelの「Moblin」とフィンランドNokiaの「Maemo」をマージしたモバイルプラットフォームプロジェクト。Linux Foundationの下で開発作業を進めている。
MeeGo Core Software Platformはさまざまなデバイスで利用できるコアOS環境で、これをベースにネットブック向けのユーザーインタフェースやユーザーランド環境を整えたものがMeeGo Netbook User Experienceとなる。
MeeGo Netbook User Experienceは最新のオープンソース技術をベースにし、「視覚的にリッチ」な環境が特徴。カレンダーやタスク、スケジュール帳、最近使ったファイルなどへのアクセスやSNSサイトとの連携といった機能を備えたホームスクリーンや、メール、カレンダー、メディアプレーヤーといったアプリケーションが備えられている。WebブラウザにはGoogle Chromeを採用、国際化も行われており、英語だけでなく日本語を含む16カ国語に対応する。
コア部分となるMeeGo 1.0 Core Software PlatformはLinuxカーネル2.6.33をベースとし、デフォルトのファイルシステムにはBtrfsを採用。GUI環境にはX Window SystemとQt 4.6を使用し、Kernel Mode Settingにも対応する。ハードウェアとのインタフェースにはDeviceKitとudevを利用し、Universal Plug and Play(gUPnP)やメディアフレームワーク、音声/データ、Ofonoテレフォニースタック、Bluetoothスタックなどを持つ。
MeeGo Netbook User ExpreienceはASUSのEeePCシリーズやDellのmini10v、AcerのAspireシリーズといったAtom搭載ネットブックをサポート、インストール用のディスクイメージが公開されている。MeeGo Core Software PlatformについてはAtomだけでなく、ARMベースの携帯端末「Nokia N900」などもサポートするという。6月にはスマートフォン向けエディション「Handset」も公開される予定。
プロジェクトでは今後、6カ月サイクルで最新版を公開していく予定。次期版1.1は10月にリリース予定で、タッチユーザーインタフェースに対応する計画だという。
MeeGoの日本のユーザー会サイトも開設
この発表に併せて日本のユーザー会サイトも開設された。今後の活動に期待したい。
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