企業には難しい、Windows XPとのお別れ(2/2 ページ)
Windows XP搭載機の販売は間もなく終了し、いずれはXPのサポートも終了する。いつかはXPを捨てなければならないが、XPでしか動かない社内アプリケーションなどの理由から、多くの企業にとってそれはなかなか難しい。
こうした状況に加えて、大企業でOSを変えるのは難しい。これから購入するマシンをすべてWindows 7にすると命令して、2種類のプラットフォームをサポートする費用と煩わしさに向き合うのか。大がかりな変更を実施して、まだ耐用年数が終わっていないコンピュータを捨てるのか。アップグレードを拒んでコストを抑える決定を下すのか。特にこの不況下において、ほとんどの企業は最後の選択肢を選んできた。
だが、いずれはその選択も変わらなければならない。多くの企業の希望に反して、彼らのコンピュータはいずれ維持コストが高く付くようになる。マシンが壊れたときにはパーツが入手困難か高額になっているだろうし、消費電力を考えたら買い換えの方が経済的に魅力的になる。いつかの時点では新しいマシンを買う必要が出てくるし、そのときにはXPは選択肢にならない。
唯一の現実的な解決策は、XPマシンの入れ替えを段階的に始めることだろう。XPマシンの耐用年数が終わりに近づいたら、別のXPマシンに買い換えず、Windows 7を購入すると決めることだ。前もって計画すれば、ITスタッフをトレーニングでき、結局は消費電力の削減によってお金を節約できるはずだ。
どういうやり方をするにせよ、今こそ変化の時だ。もしも手持ちのマシンが、引退させるには新しすぎて、Windows 7が動かないという場合は、Linuxをインストールすることだ。そういうマシンではLinuxのほうがスムーズに動く。
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