米Cisco Systemsは12月9日、世界13カ国のさまざまな企業のIT担当者に向けた調査「Cisco Connected World Report」を発表した。インドやブラジルなどの新興国ではクラウドコンピューティングの活用が急速に進むことが明らかになった。
同調査は、イタリア、インド、英国、オーストラリア、スペイン、中国、ドイツ、日本、ブラジル、フランス、米国、メキシコ、ロシアの13カ国における企業のIT担当者100人、計1300人を対象に2010年8月〜9月の期間で実施したもの。企業におけるクラウドの動向について、既にクラウドを使用あるいは計画していると回答したIT担当者は全体の52%だった。中でも現在、ブラジル(27%)、ドイツ(27%)、インド(26%)、米国(23%)、メキシコ(22%)ではクラウドの使用率が高く、今後さらにブラジルや中国、インドではクラウドの導入が加速すると予測している。
また、全世界で95%のIT担当者が今後3年以内にデータやアプリケーションをプライベートクラウドに保存、88%のIT担当者がパブリッククラウドに保存するとしている。
日本のクラウド事情はどうか。既にクラウドを使用していると回答した日本のIT担当者は7%で、ロシア(3%)に次ぐ少なさだった。プライベートクラウドについては、16%が今後3年以内に使用する予定がないと回答、ロシアと並んで最多だった。同じくパブリッククラウドについては、17%が予定なしと回答している。
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