米調査会社eMarketerは12月20日、米国で2010年に、ネット広告への支出が初めて新聞広告を超えるとする予測を発表した。
同社の予測では、米国における同年のオンライン広告支出は前年比13.9%増の258億ドル。これに対して印刷版の新聞への広告支出は同8.2%減の227億8000万ドルとなる見込みだ。印刷版とオンラインを合わせた新聞への広告支出は257億ドルと、オンライン広告にわずかに及ばない見通しという。
「読者のWeb移行に伴って、広告主はデジタルメディアへの予算配分を増やしている」とeMarketerのジェフ・ラムジーCEOは語る。消費者のWeb移行だけでなく、不況もデジタル広告へのシフトを加速したとする。「広告主は次第に、効果測定が難しい印刷広告よりも、オンライン広告、特に検索広告の方が信頼できると考えるようになっている」
米国の2010年の全体の広告支出は、前年比3%増の1685億ドルとなる見込み。印刷版の新聞広告への支出は減少が続いており、2011年には6%減の214億ドルに低下する見通し。一方ネット広告への支出は伸び続ける見通しで、2011年には285億ドル、2014年には405億ドルに拡大すると予測されている。
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「2009年日本の広告費」によると、インターネット広告費(7069億円)が新聞広告費(6739億円)を上回った。
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