Facebook、「いいね!」のクリックも解析できるツールを提供
開発者は「Facebook Insights」で、自社のWebサイトに設置した「いいね!」ボタンなどのFacebookプラグインの利用状況を解析できる。
米Facebookは3月8日、同社のソーシャルプラグインを使用する開発者向けにより高度な解析機能の提供を開始した。Facebookのソーシャルプラグインは自社サイトへの訪問者とFacebookとの橋渡しをするツールとして、何百万ものWebサイトに利用されている。
ソーシャルプラグインには、「いいね!」ボタン、おすすめ、アクティビティフィードなどがあり、開発者は自社のWebサイトにインストールするだけでサイトにFacebook機能を追加できる。こうしたツールは、Facebookの閉ざされた環境の外にも足掛かりを広げ、FacebookとWebサイト発行者の両方にトラフィックの増大をもたらすべく、2010年4月に公開された。
Facebook Insights for WebsitesはFacebookが自社のページ向けに開発したリアルタイム解析機能の拡張版。開発者が自分の作成したコンテンツに対して人々がどのように反応しているのかを把握し、Webサイトの改良に活かせるようにするためのものだ。
開発者はInsightsを使用すれば、人々が自社のWebサイトにたどり着くまでに「いいね!」ボタンが表示された回数やクリックされた回数、記事が表示された回数やクリックされた回数を確認できる。
Facebookのソーシャルツールを使えば、Webサイト発行者とFacebook間のユーザー関与を促進できることから、最近では、Facebookのソーシャルツールにあわせてレイアウトの変更を行うWebサイトも増えている。
Facebookは今やソーシャルネットワークとしてだけでなく広告プラットフォームとしての存在感を強めており、売りたい商品やサービスを持つWebサイトはFacebookの6億人以上のユーザーに注目してもらおうと躍起になっている。
Facebook Insightsのエンジニア、アレックス・ヒメル氏によると、開発者はリアルタイムのデータを使って「いいね!」ボタンの設置がCTR(クリック率)に与える影響をテストしたり、記事のCTRが最も高いOpen Graphの画像を特定したりできるという。
その狙いは、開発者がこうした情報を使って「いいね!」ボタンを自社サイトでうまく活用し、理想としてはトラフィックと収益の増加につなげられるようにすることだ。
さらにFacebookはPopular Pagesを拡張し、人々が「いいね!」ボタンをクリックしたり、コメントしたり、シェアしたりている上位100ページが表示されるようにした。またWebサイトとFacebookで行われる対話について、それぞれ性別、年齢層、国、言語などの情報も提供されるようになっている。
「こうしたデータは個人を特定できる情報にはアクセスできない形で収集される」とヒメル氏は説明している。
同氏によると、さらにInsights for Websitesでは、Facebook上のコメントについても、コメントボックスの表示回数、コメント件数、記事へのコメントの表示回数、クリックしてWebサイトにアクセスした回数などが表示されるようになっている。
今回のアップデートの1週間前には、Facebookは開発者が自社サイトに関するコメントの表示やクオリティを改善するためのコメントボックスプラグインのアップデートを公開している。
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