Facebookが大手代理店を通じてGoogle批判記事をメディアに依頼? 米報道
Facebookが米大手代理店のBurson-Marstellerを通じて、Googleのソーシャル機能がプライバシーを侵害しているという記事を書くようメディアやブロガーに依頼していたと複数のメディアが報道している。
米Facebookが契約した大手代理店が、米Googleのサービスを批判する記事を書くよう複数のメディアやブロガーに依頼していたことが、依頼を受けたブロガーが公開したメールなどから明らかになった。米Newsweek傘下のDaily Beastや米USA Todayほか複数のメディアが5月12日(現地時間)に報道している。
広告代理店からのメールを公開したのは、セキュリティおよびプライバシー研究者で、オンラインプライバシーに関連するブログを運営しているクリストファー・ソグホイアン氏。同氏は5月3日にTwitterで「広告代理店がアンチGoogleな記事を私の名前で書きたいと言ってきた。私には自分でアンチGoogleな記事を書く能力があるよ」とツイートし、米Burson-Marstellerとのメールのやりとりを公開した。
USA Todayによると、Bursonからの依頼はGoogleのGmailのソーシャル機能「Social Circle」にあるプライバシー侵害の問題に関する記事を書いてほしいというものだった。
この時点ではBursonの依頼主は不明だったが、Daily BeastがFacebookに確認したところ、同社がBursonを雇ったことを認めたという。Facebookは、Social CircleはFacebookのユーザーデータを不当に利用し、ユーザーのプライバシーを侵害している恐れがあると主張した。
Bursonは米ニュースメディアPRNewserに対してメールで「Facebookからの依頼は、情報源を伏せて複数のメディアに情報を提供することだった。だが、どれだけ論理的な証拠のある情報であっても、これはわれわれの企業ポリシーに反する行為であり、この契約は拒否するべきだった」と語った。
この件に関するFacebookあるいはGoogleからの公式の発表はまだない。
Googleは「Google Buzz」をはじめ、さまざまなソーシャル機能を立ち上げることでFacebookにとっての脅威となりつつある。Googleが3月末に発表したソーシャル機能「+1(プラスワンと読む)」は、Facebookの「いいね!」ボタンに対抗する機能とみられている。
関連キーワード
Google | Facebook | プライバシー | 広告代理店 | ソーシャル機能 | Google Buzz | Google +1 | Google Social Search | Likeボタン
関連記事
- Google、「Google Buzz」のプライバシー問題でFTCと和解
- Google、Facebookの「いいね!」対抗ソーシャルボタン「+1」を発表
- Googleのソーシャル戦略は着々と進行中、Google Buzzもその一環
- Google、「Social Search」をβ公開 友人の画像にも対応
- ニュースサイトへの流入トップはGoogleだがFacebookの影響も大――米Pew Research Center
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.