Googleが大手サイトへのアクセスを一時遮断、広告会社のマルウェア感染情報で
New York Timesなどの大手サイトにアクセスしようとすると、「マルウェアに感染する恐れがあります」という警告メッセージが表示される状態になっていた。
米GoogleのWebブラウザChromeで2月4日、New York Timesなどの大手サイトにアクセスしようとすると、「マルウェアに感染する恐れがあります」という警告メッセージが出てアクセスが遮断されるトラブルが相次いだ。広告配信業者のWebサイトにマルウェアが仕込まれたとの情報が発端になったと伝えられている。
セキュリティ企業Kaspersky Labのニュースサービス「threatpost」によれば、米国時間4日朝の時点でNew York TimesやLos Angeles Times、Washington Postといった米国の大手ニュースサイトにChromeからアクセスしようとすると、「マルウェア配布で知られるcm.netseer.comからのコンテンツがこのWebページに挿入されています。今このページを訪問すると、コンピュータがマルウェアに感染する恐れがあります」という警告が表示される状態になっていたという。
cm.netseer.comは、広告配信業者の米Netseerが運営している広告配信ネットワーク。Netseerはthreatpostに対し、企業サイトの「netseer.com」が改ざんされてマルウェアが仕込まれたとの報告を受けて、Googleが同社のドメインをマルウェア感染サイトのリストに追加した結果、Chromeなどのブラウザで、このドメインを含むサイトがブロックされるようになったと説明している。
しかし、企業サイトとドメインは同じでも、広告配信には完全に別のインフラを使っているとNetseerは説明し、大手サイトなどに配信された広告にマルウェアが紛れ込んだ事実はないと強調した。
Googleはその後、Netseerのサイトをマルウェア感染サイトの一覧から削除したという。しかし警告メッセージが表示される状態はこの日1日を通して続いたとthreatpostは伝えている。
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