MDMやNACなどを統合したBYODソリューションを強化 アルバネットワークス
ネットワークアクセス制御やモバイルデバイス管理などのシステムを同一プラットフォームに統合した認証基盤システムの新コンポーネントをアルバネットワークスが発表した。
アルバネットワークスは5月24日、統合認証基盤システム製品「Aruba ClearPass」の新コンポーネントである「Aruba WorkSpace」を発表した。これにより、ネットワークアクセス制御(NAC)、モバイルデバイス管理(MDM)、モバイルアプリケーション管理(MAM)のすべてのシステムが同一プラットフォームに統合され、企業データを保護すると同時にBYOD(Bring Your Own Device)に対応するためのヘルプデスクのコストを低減できるという。
Aruba WorkSpaceは、エンタープライズネットワークポリシーをベースに構築され、ネットワークの円滑な運用を実現するコンポーネント。ネットワーク上では、業務アプリケーションに応じて高い優先順位が自動的に割り当てられ、従業員のデバイスが信頼できないネットワークに接続されると、自動的にアプリケーションごとのVPNを確立してトラフィックを暗号化し、中断することなく内部リソースへのアクセスを提供する。いわゆる「脱獄(Jailbreak)デバイス」や認証されないアプリケーションがデバイスに含まれている場合には、ネットワークへのアクセスを制限することも可能だ。
また、固有のデバイス管理機能の代わりにMDMの有力ベンダーの機能が統合されているため、企業は既に導入しているMDMソリューションや自社で選択したソリューションを利用してコンテクストベースのネットワークポリシーやデバイスのオンボーディング、セキュリティといったMDMのためのあらゆる機能を統合し、一体化した価値を実現できるとしている。さらに、一般に普及しているファイルアクセス、ビジネス分析、コラボレーション、オフィス文書作成などのモバイルアプリケーションを既に40種類以上、新たに発表された「WorkSpaceパートナープログラム」を通じてAruba WorkSpaceに統合する。
Aruba WorkSpaceは現在、β版の試験を行っており、2013年7月より提供開始される予定だ。Aruba WorkSpaceのクライアント側ソフトウェアアプリケーションは、iOSとSamsungのAndroid搭載デバイスのいずれにも対応する。
関連記事
- BYODをもっと加速――アルバネットワークスが統合認証システムを刷新
2012年3月に発表したばかりの「Aruba ClearPass」のメジャーバージョンアップを実施。私物の情報端末を仕事に使う「BYOD」への対応機能を一層強化したという。 - BYODは2018年に市民権を得る――NRIの将来予測
野村総合研究所は、2018年度までの「BYOD関連技術の進化と、企業へのインパクトを予測したITロードマップ」をとりまとめた。 - 2011年度の企業向け無線LAN市場は46.4%成長、スマホやタブレットの普及が追い風に
ITRによれば、2011年度の企業向け無線LAN市場は前年度比46.4%増の142億円に拡大したという。 - 次世代オフィスの進化論:インターネットを利用した社外アクセスとBYODの活用実態
場所にとらわれない働き方とオフィス環境を追求した「Thin Office」を構築するクオリカ。今回はBYOD(個人所有端末の業務利用)を活用したワークスタイル変革への取り組みを紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.