「iWorkは水増しソフト」──MicrosoftがAppleに反撃
Appleのティム・クックCEOが新製品発表イベントでSurfaceを暗に批判したことを受け、Microsoftが公式ブログで「iWorkを無料にしたところでOfficeを搭載するSurfaceには脅威でも何でもない」と反撃した。
「水増し(water down)ソフトを追加することで、遊び道具で仕事をできるようにしようとしている」──。米Microsoftの幹部が10月23日(現地時間)、米Appleが前日に発表した新iPadやプロダクティビティスイート「iWork」の無料化についてこう語った。
Appleのティム・クックCEOは22日の新製品発表イベントで「Appleの競合はPCをタブレットにしようとし、タブレットをPCにしようとしている」と語り、Microsoftの名前は出さなかったものの、NetbookやMicrosoftのオリジナルタブレット「Surface」の取り組みを「混乱している」とやゆした。
Microsoftのコミュニケーション担当副社長、フランク・ショー氏は「Appleのイベントでは“現実歪曲空間(RDF)”が生成されたようだ」として反論した。
Surfaceシリーズにキーボードカバーを付属させたのは、(迷走ではなく)ユーザーが本当に求めているものをMicrosoftが理解している証拠だとし、入力しやすいキーボードと「最も人気のある、最もパワフルなオフィススイートであるOffice」がプリインストールされているSurfaceは「現在購入可能な最も生産性の高いタブレットだ」と同氏は主張する。
Appleが「(Officeより)人気のない、パワフルでもない」iWorkをiPadシリーズで無料で使えるようにしたことは大したことではなく、「中身の薄いプロダクティビティスイートを追加したからといって、まともな入力手段もなく、マルチタスクもできない遊び道具のようなタブレットで仕事をするのが困難であるという事実に変わりはない」という。
「Appleが伸び悩んでいる軽量プロダクティビティスイートを無料にしたことは、われわれへの威嚇射撃ではなく、われわれに追い付こうとする動きだと思う」(ショー氏)
なお、このブログでは新Mac OS「Mavericks」が無料であることには触れられていない。Windows 8の初のアップデートである「Windows 8.1」は無料だが、新規のパッケージ版は有料だ。
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