あらゆる社員がビッグデータ活用できる基盤を 米Microsoft・沼本氏
米Microsoft コーポレート バイスプレジデントの沼本氏がラウンドテーブルを開催。エンタープライズ事業の最新動向を紹介した。
日本マイクロソフトは4月18日、記者向けにラウンドテーブルを開催した。米Microsoftでコーポレート バイスプレジデントを務める沼本健氏が来日し、クラウドおよびエンタープライズ事業に関する最新動向を紹介した。
昨年来、Microsoftは「デバイス&サービスカンパニー」への転換を進めており、今年2月にサトヤ・ナデラ氏が新CEOに就任してから、それをより具体化すべく「モバイルファースト&クラウドファースト」をキーメッセージとして発信している。これを構成する要素が、デバイス、アプリケーション、ビッグデータ、クラウドであり、今後世界はこの4つが相互に連携して加速していくという。
これに関連して同社は、「ユビキタスコンピューティング」「アンビエントインテリジェンス」というキーワードも掲げている。Internet of ThingsやM2M(Machine to Machine)といった言葉に代表されるように、モノとモノ、あるいは人間とモノとのやり取りによって生成される膨大なデータを活用して、環境知性のプラットフォームを開発していく考えを持っている。
では、そのプラットフォームをどう実現するのか。具体的なソリューションとして、沼本氏は、インメモリ機能による高速処理が可能なデータベース製品「SQL Server 2014」、ハイブリッドクラウドを構築するサービス「Microsoft Azure」などを挙げるとともに、IT担当者や開発者、業務部門などすべてのユーザーが利用できる、いわゆる“ビッグデータの民主化”を実現したデータプラットフォームであるべきだと説く。「エンドユーザーがIT部門を介さずとも適切なデータをリアルタイムに抽出、検索できるのが望ましい」と沼本氏は述べる。同社では、Excelでビッグデータ分析を可能にするツール「Power BI」などを提供し、そうしたニーズに応えている。
また、この4月に提供開始したSQL Server 2014は、企業のビッグデータ活用を加速させる上で欠かせない基盤になるという。既存のアプリケーションとの互換性を保つとともに、標準的なハードウェアで利用可能であるため、無用なチューニングが必要ない。加えて、すべてのワークロードにインメモリ機能を組み込むことで高速処理を実現。従来製品と比べて、OLTP処理における性能向上が最大30倍、スター結合処理における性能向上が最大100倍になったほか、ディスク領域を90%削減した。
例えば、先行導入企業であるFX取引サービスのSBIリクイディティ・マーケットでは、今までデータ分析に1日要していたものが、リアルタイムで分析可能になったという。(関連記事:金融取引システムの“常識”に新風 SBIリクイディティ・マーケット)
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Internet of Things | Microsoft | ビッグデータ | SQL Server | インメモリDB | M2M | SQL Server 2014 | ハイブリッドクラウド
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