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メインフレームのデータをAWSにバックアップ、CAがテープレスの新方式

IBMのメインフレーム「System z」のデータをAWSのクラウドストレージにバックアップする新ソリューションをCAが発表した。

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 CA Technologiesは6月24日、IBMのメインフレーム「System z」のクラウドストレージに保管できるバックアップソリューション製品「CA Cloud Storage for System z」を発表した。アマゾンデータ サービス ジャパンやリバーベッドテクノロジーと共同展開する。

 CA Cloud Storage for System zは、CAのソフトウェアとリバーベッドのストレージアプライアンス「Riverbed SteelStore」、Amazon Web Services(AWS)のストレージサービスの「S3」や「Glacier」で構成される。


ソリューションの特徴

 仕組みはCAのソフトウェアがSystem zからバックアップデータを抽出し、CIFSやNFS形式としてSteelStore上でAES 256を用いて暗号化、保管される。SteelStoreからはHTTP/REST形式でS3やGlacierにデータを転送する。SteelStoreでは1世代分のバックアップデータを確保しておき、より古い世代のバックアップデータはクラウドに保管するといった運用ができる。リストアもSteelStoreやAWSから高速に行えるとしている。


構成イメージ

 CAのソフトウェアの価格は、SteelStoreへ転送するデータ量に応じて異なり、例えば対象データの容量が512テラバイトの場合で、1Gバイトあたり月額約20〜27円になるという。このほかに、SteelStoreの購入とS3やGlacierのサービス利用料などが必要となる。

 会見した米CA ソフトウェア・エンジニアリング バイス・プレジデントのデイビッド・ブラウン氏によると、新ソリューションはメインフレームのデータバックアップにおいて、テープレスの新たな方法を提供するものという。同氏は、ビッグデータ活用などに代表される企業で扱うデータ量の爆発的な増加にメインフレームでの対応が進むだろうと述べ、将来的にストレージの確保やコストの増加、伝統的なバックアップ手法の継続などがデータ保護での課題になると指摘した。

 リバーベッドテクノロジー シニアコンサルタントの寺前滋人氏は「メインフレームのデータをインターネットでオープン系ストレージに保管するというユニークなアプローチであり、当社が培ったWAN最適化技術を利用してデータの保護をサポートする」とコメント。アマゾンデータ サービス ジャパン パートナー・アライアンス本部長の今野芳弘氏は、「メインフレームのクラウドストレージを活用した新しいソリューションをていきょうしたい」と述べた。

 ブラウン氏によれば、新ソリューションは米製薬企業などと共同開発したもので、米国では2013年11月に発売。欧米では幾つかの企業が導入しているという。

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