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349ドルの「Apple Watch Sport」の製造原価は83.7ドル──IHS iSuppli調べ
新製品の原価コスト分析で定評のあるIHS iSuppliが発表した「Apple Watch Sport」(38ミリ)の製造原価は83.7ドルで、定価の約24%だった。
米Appleが4月24日に発売した「Apple Watch Sport」の製造原価は83.7ドルで、定価の349ドルの約24%──。米調査会社のIHS iSuppliが30日(現地時間)、独自の調査結果を発表した。
分析に使ったのは38ミリのSportモデル。部品として最も高いのはOLEDディスプレイの20.5ドルで、次はS1プロセッサの10.2ドル。
この分析では、不具合が発覚したTaptic Engineの単体のコストは明示されていない。
同社の分析には、ソフトウェアの開発費や広告宣伝費など、ハードウェア以外の関連コストは含まれない。同社アナリストのケビン・ケラー氏は発表文で「製品の販売価格がハードウェアコストよりかなり高くなるのは新しいカテゴリーの第一世代製品としては典型的なことだ」と語った。
Apple自身は決算発表後の電話会見で、Apple Watchの粗利率は平均的な同社の粗利率である40%より低いと発表している。この電話会見でティム・クックCEOは、他社が出している原価分析が正確だった試しはないと語った。
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