“スマホ×位置情報ビッグデータ×コンテンツ配信”で街作りを支援 富士通がクラウドサービス
観光コースに応じたコンテンツをスマホに配信、取得した利用者の位置情報ビッグデータをサービス向上に役立てる――。こんなサービス開発を可能にするクラウドサービスを富士通が提供する。
スマホのコンテンツ配信と位置情報ビッグデータの取得を一体化し、新たなサービス開発を支援――。富士通ネットワークソリューションズが、クラウド型位置情報活用プラットフォーム「FUJITSU Ubiquitous Computing Service POSIGEO」(ポシジオ)の販売を開始する。
POSIGEOは、サーバやネットワーク設備を導入することなく位置情報を活用したサービス開発やビッグデータ収集を可能にするクラウド型サービス。さまざまな観光スポットに合わせて最適なコンテンツを配信できるため、観光施設や自治体が持つ観光・防災情報を有効活用できる。
音声/映像ファイルを端末の位置情報と連動させて再生したり、施設の方向や距離をAR(Augmented Reality)を使って表示するコンテンツを作成することが可能。また、コンテンツの参照履歴を位置情報と紐付けたビッグデータとして収集でき、曜日や時間ごとの人の往来数を可視化して道路の規制や近隣店舗のイベント計画などに役立てられる。
コンテンツの配信と位置情報ビッグデータの収集を一体化し、アプリ開発をテンプレート化したことで、最短1カ月ほどで観光コンテンツサービスの提供が可能になったという。
スマートデバイス向けアプリは5か国語に対応。利用者の端末環境に合わせて自動で言語を切り替えられるため、訪日外国人向けコンテンツも開発できる。今後はPOSIGEOのAPIを公開し、交通機関や教育機関、ヘルスケア、防災分野へのアプローチも図っていく計画だ。
価格は初期費用100万円から(初期費用にはコンテンツ制作・アプリ登録費用などは含まれない)、月額利用料5万円からで、アプリのカスタマイズが発生した場合は別途費用がかかる。
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