Docker、CoreOS、AWS、Googleら、コンテナ標準化団体OCPを立ち上げ
DockerとCoreOSが、コンテナ技術の標準化を目指し、Linux Foundation下で「Open Container Project」(OCP)を立ち上げた。AWS、Google、Microsoft、富士通、Intelなど、多数の企業が参加を表明している。
米Dockerと米CoreOSは6月22日(現地時間)、コンテナ技術の標準化を目指し、多数の関連企業らとともにLinux Foundationイニシアチブ「Open Container Project」(OCP)を立ち上げたと発表した。
立ち上げ段階でのOCPの参加企業および組織は、Amazon Web Services(AWS)、Apcera、Cisco、CoreOS、Docker、EMC、富士通、Goldman Sachs、Google、Hewlett-Packard(HP)、Huawei、IBM、Intel、Joyent、Linux Foundation、Mesosphere、Microsoft、Pivotal、Rancher Labs、Red Hat、VMware。
Dockerは、コンテナのイメージフォーマットとランタイムのための暫定仕様とコードをOCPに提供し、同社のLibContinerプロジェクトはOCPの一部になる。CoreOSは Application Container spec(appc)の仕様の多くをプロジェクトに提供する計画だ。プロジェクトのリソースはGitHubで段階的に公開される見込みだ。
CoreOSは、OCPの主な目標は以下の3つとしている。
- コンテナのユーザーがアプリケーションを一旦パッケージにしたら、あらゆるコンテナランタイム(Docker、rkt、Kurma、Jetpackなど)で稼働させられるようにする
- 標準は、最も厳格なセキュリティおよび製品環境の要件を満たすべきだ
- 標準は、ベンダー中立で、オープンでなければならない
なお、OCPという略称は米Facebookが主導するデータセンター技術のオープンソース化プロジェクト「Open Compute Project」と同じだ。プロジェクトのFAQによると、混乱を避けるため、現在OCPに代わる名称を検討しているという。
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