“攻めのIT”には何が必要か 「HCMクラウド事業」を推進するオラクルの意図(1/2 ページ)
オラクルがクラウド型人事アプリケーション「Oracle HCM Cloud」の機能拡張を発表。攻めのITには“次世代型の人材”が必要。ソーシャルも評価する概念を取り入れた、新時代の人事・人材戦略のあり方を日本市場でも推進していく。
日本オラクルは7月9日、クラウド型人事アプリケーション「Oracle HCM Cloud」の機能拡張を発表。企業の次世代ワークスタイル化推進を支援する機能追加ツール「Work Life Solutions」の提供をはじめる。
「攻めのIT投資」の必要性が叫ばれる昨今、企業のビジネス戦略は保守やコスト削減を目指す守りの姿勢から、ITは業績を伸ばすためのものと明確にした攻めの考え方に転じつつある。顧客満足度を高め、業績を伸ばす。その躍進は優秀な人材がITを駆使して牽引していく。労働人口減少による人材不足やより効果的な登用手段の視覚化ニーズ、そして企業のグローバル化/海外進出を図る流れとともに、オラクルはグローバルで推進するHCM(Human Capital Management)クラウドのソリューションを日本にも浸透させ、現顧客のクラウド化、さらにこれまでオラクル製品を使っていなかった企業へも、HCR Cloud/次世代の人事・人材戦略ソリューションを軸にOralceクラウドサービス全般の導入を訴求していく考えだ。
次世代の人材管理・人事戦略には、大きく3つの観点を持つことが重要と日本オラクル執行役員HCMクラウド統括本部長の首藤総一郎氏は説明する。
- 事実に基づいた意思決定ができること
- 社員のコンディションへの配慮を行うこと
- 隠れた優秀な人材の発掘や維持を行うこと
この観点を軸に「変わらなければならない人事」をクラウド技術で得た“明確な情報”で企業の人材管理と育成・躍進をサポートするのがOracle HCM Cloudとなる。
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