第1回 「ワークスタイル変革」の高まりとその背景:小林伸睦の「成功に導く“ワークスタイル変革”現場論」(1/2 ページ)
ワークスタイル変革とは何か、あなたはどう説明しますか。単にITで働き方を変えることではありません。IT部門が中心となって取り組む、企業や組織の課題や進むべき「これからの道」を一緒に考えていきましょう。
最近、企業のITの活用において「ワークスタイル変革」という言葉をよく耳にするのではないかと思います。
ワークスタイル変革──。それは、単にITを導入して人の働き方が変わることではありません。「企業や組織」が今後の成長を見据えた戦略の1つとしてワークスタイル変革をとらえるべきだと考えます。
そして、いざ取り組むとなると、何をどうやって進めればいいのかよく分からなかったり、考えていくと想像以上に範囲が広いことに気がつきます。また、変革のために必要なアクションのポイントを整理できていないと、うまく進められないのではないでしょうか。
IT部門が中心となって考える、企業や組織が進むべき「これからの道」を、社会や現場のニーズに沿った“ワークスタイル変革の現場論”をもとに一緒に考えていきましょう。
「ワークスタイル変革」とはそもそも何か
まず、ワークスタイル変革という言葉が意味するのは、「企業や組織が今後の環境変化を乗り超え、成長していくための源泉が人の働き方の中にある」ということです。
企業や組織がミッションや目的を追求するための戦略としてよく聞くのは、市場に向けた戦略の話です。例えば、研究開発力重視の戦略、販売流通チャネルに関する戦略、顧客セグメント分析に基づくターゲティング戦略などです。
もちろんそれらは依然として非常に重要なものですが、近い未来に私たちが迎えることになる「社会変化」をふまえると、企業・組織における根幹にある「社員の働き方」に改めて注目することが大切になってきます。つまり「働き方」に注目した戦略だといえると思います。
ワークスタイル変革とは、変化を乗り越えるべく働き方について考え直すこと、「働き方」のパラダイムをシフトさせることなのです。
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