日本語の店内放送、スマホですぐ英語に USENとヤマハが共同展開へ
スマホのマイクで店内アナウンスを聞き取らせると、その内容が英語で表示される――。ヤマハの「おもてなしガイド」が、USENのチェーン店向け放送サービスで利用可能になる。
スマホのマイクで店内アナウンスを聞き取らせると、その内容が多言語で表示される――。外国人観光客に好評なヤマハの「おもてなしガイド」が、USENのチェーン店向け放送サービスに対応することが分かった。
おもてなしガイドは、店内放送が流れているときにスマホアプリを立ち上げ、マイクを通じてアナウンスを聞かせると、スマホ画面にその内容を多言語で表示するサービス。あらかじめアナウンスの音声に、人の耳では聞き取れない“音のトリガー”を仕込んでおき、アプリがトリガーをキャッチすると、トリガーにひもづいた内容を表示する。
既存のスピーカーやアナウンス設備を入れ替える必要なく導入でき、アプリをインストールしておけば、ネット接続できない環境でも利用できるのが特徴。現在、商業施設やアミューズメント施設、交通機関などで実証実験を行っており、ヤマハは外国人観光客の案内や聴覚障害者のバリアフリー対策での活用を目指している。
今回のUSENとの提携により、USENが提供している店内放送への対応を進める。USENの顧客基盤や店内放送制作に関するノウハウと、ヤマハの技術力を生かし、システム仕様の検討や試作、実用化に向けた実証実験を行う。
共同展開に向けた取り組みの背景にあるのは、日本語が分からない訪日外国人観光客向けのインバウンド対応、店内アナウンスが聴こえにくい高齢者や聴覚障がい者向けのバリアフリー対応などのニーズの高まりだ。
両社は、おもてなしガイドをUSENの店内放送コンテンツに対応させることで、外国人観光客や高齢者、障がい者が安心してショッピングや旅行を楽しめるようになり、音のユニバーサルデザイン化の推進につながるとしている。
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