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セキュリティ識者が強く勧める「最優先の対策」とは何か:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
国内では10月下旬からランサムウェアの猛威が急浮上しています。セキュリティ識者が挙げる、企業・組織がこの脅威に備えるために真っ先に優先すべき対策をご紹介します。
先日、セキュリティ研究者として著名なミッコ・ヒッポネン氏の提言を耳にしました。そこで一番に共感したこと――「最優先にすべきセキュリティ対策」についてでした。対策とは「バックアップ」とのことです。
そしてそれに関連する、とても気になる情報があります。先日@ITの筆者さんが、「そういえば、いますごい来てます。ランサムウェア」と教えてくれました。
ランサムウェアとは、手元のPCに感染すると大事なファイル群を勝手に「暗号化」し、その暗号化を解除するにはビットコインなどの電子マネー、つまり「身代金」を要求するというマルウェアです。しかもその身代金を払っても、暗号化が解除できないものも多数あるとのことで、要するに「感染したら終わり」というタイプの、極めて悪質なマルウェアです。
このランサムウェア、海外では数年前から報告事例が多く、現在ではその対象もPCだけでなく、スマートフォンで動作してしまうものまで報告されています。この連載でも海外の事例として2015年4月に取り上げたばかりです。
ところが――この筆者さんが教えてくれたランサムウェアの波というのは、日本人にも無関係ではない手法で行われていることが特長です。
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