7歳の少女が“データサイエンティスト”になる時代:“データドリブン”が新たな産業革命を生む(1/3 ページ)
誰もが自らデータ分析を行える「セルフサービスBI」。ツールや導入企業の数は増える一方だが、誰もが簡単にデータを分析できるようになると、企業のビジネスや私たちの生活はどうなるのだろうか。
業務部門が情シスに頼らず、自らデータ分析やリポート作成を行う「セルフサービスBIツール」。「Tableau」や「Qlik Sense」をはじめ、大手ITベンダーもさまざまなツールを展開しており、導入企業も増えてきている。
誰もが簡単にデータ分析を行えるようになると、企業のビジネスや私たちの生活はどう変わっていくのだろうか。Tableau Softwareのバイスプレジデント、Dave Story(デイヴ・ストーリー)氏に話を聞いた。
データ分析が次の「産業革命」を起こす
今、データによる“産業革命”が起ころうとしている――。
データ分析の広がりがビジネスや生活に与える影響について、ストーリー氏はこう話す。18世紀のイギリスで始まった産業革命は、工場などの動力源となる蒸気機関の活用が社会を変えた。その後も革新的な技術はビジネスや生活を一変させてきた。インターネットが生活やビジネスを大きく変えたのは記憶に新しい。
ストーリー氏は「テクノロジーが今までにないデータ活用を可能にすることで、ビジネスや生活が変わっていくだろう」と言うのだ。
データ活用が社会を変える、そんな未来をTableauは見せてくれるかもしれない。同社は2015年10月に無料のiOSアプリ「Vizable(ビザブル)」をリリースした。ストーリー氏が指揮をし、約2年を費やして開発した新プロダクトだ。手持ちのExcelデータなどを読み込ませると、即座にグラフの形で視覚化してくれる。
Vizableを開発した目的の1つは、データ活用の機会をより多くの人に広げることだ。Excelやcsv形式のデータを持っていても活用できずに持て余していた人が、Vizableを使うことで簡単にデータの意味を読み取り、ビジネスに生かせるようになる――そんなシーンを想定しているという。
ユーザー登録の必要もなく、視覚化に特化したこのアプリは、確かに“データを見る”ことへのハードルをぐっと下げてくれそうだ。Tableau Desktopなど、従来のセルフサービスBIを使うユーザーよりも、さらにライトな層を狙ったツールといえるだろう。
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