Microsoft、レイ・オジー氏のTalkoを買収し、Skypeに統合へ(オジー氏は戻らず)
Microsoftが、元CSAのレイ・オジー氏が創業したソーシャルアプリ企業Talkoを買収し、その技術をSkypeおよびSkype for Businessに統合すると発表した。オジー氏はMicrosoftには戻らない。
米Microsoftは12月21日(現地時間)、音声ベースのソーシャルアプリを手掛ける米Talkoを買収したと発表した。Talkoは、“Lotus Notesの父”とも呼ばれる、Microsoftの元チーフソフトウェアアーキテクト(CSA)、レイ・オジー氏が2012年に立ち上げた企業だ。
Talkoが2014年9月にリリースしたサービスは、数十人のチームでの利用を想定した音声によるコミュニケーションアプリ。iOS版とAndroid版(β)がある。
MicrosoftはTalkoの技術を、「Skype」および「Skype for Business」に統合する計画だ。
Talkoは発表文で、同社のサービスは数千の顧客に採用され、高い評価を得ているが、このままでは“隙間製品”になってしまうので、Microsoftへの参加を決意したとしている。
Talkoのサービスは2016年3月に終了する。Talkoは現行ユーザーに対し、サービス上のすべてのユーザーデータをエクスポートするためのツールを提供するとしている。
TalkoのチームのほとんどはMicrosoftに参加するが、オジー氏は米Fortuneにメールで、自身はMicrosoftには戻らないと語った。
オジー氏は1984年にIris Associates社を創業してLotus Notesの開発にかかわり、「Lotus Notesの父」としても知られる。米IBMのLotus Development買収でIBM入りしたが1997年に退社してGroove Networksを創業。この会社が2005年、Microsoftに買収されるとともに同社のCTO(最高技術責任者)に就任した。2006年にビル・ゲイツ氏からCSA職を引き継ぎ、2010年に同職を退いた。
オジー氏は自身のTwitterでチームメンバーのTwitterアカウントを並べ、「君たちと働くのが大好きだったよ」とツイートした。
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