10月18日に退社が明らかになった米Microsoftのチーフソフトウェアアーキテクト(CSA)、レイ・オジー氏が自身のブログで25日(現地時間)、同社での5年間を振り返り、同社が向かうべき方向について語った。
同氏は2005年、創業したGroove NetworksのMicrosoftによる買収にともなって同社入りし、2006年にビル・ゲイツ氏の後任としてCSAに就任した。Windows LiveやWindows Azureなどのプロジェクトを率い、一貫してデスクトップからクラウドへのシフトをけん引してきた。
同氏は2005年、MicrosoftのCTO(最高技術責任者)に就任した際、Microsoftで実現すべきビジョンを説明するブログを発表しており、今回の「Dawn of a New Day(新たな日の夜明け)」と題された記事はそれに呼応するものになっている。
オジー氏は上記のブログで掲げたビジョンの現状を、サービスに特化した「シームレスなOS」という目標はWindows Liveによって、「シームレスな生産性」はOffice 365とOffice 2010によって、「シームレスなエンターテインメント」はXbox Liveによって実現に向かっており、SharePointがOfficeのPCからWebやモバイルへの拡大を促進していると説明する。そして、次世代「サービスプラットフォーム」はWindows AzureおよびSQL Azureとして実現したという。一方、モバイルやソーシャルといった領域では他社に後れを取っていると指摘している。
Microsoftの向こう5年間については、クラウドベースの「continuous services(持続的なサービス)」と従来のPCを超える「connected devices(接続された端末)」にシフトしていくとしている。continuous servicesはWebサイトとクラウドベースのエージェントで構成され、現在PCで行っている作業のほとんどを担うものになるという。このサービスに接続するconnected devicesは、従来のPCよりもシンプルでアプライアンスのような設計になり、すぐに使えて互換性の高いものになると説明している。
オジー氏はCSAから退いた後も当面はMicrosoftにとどまり、エンターテインメント関連の事業を担当する。
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