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第14回 「延命措置」で旧システムからDocker環境に移行する方法古賀政純の「攻めのITのためのDocker塾」(3/5 ページ)

古いIT資産をDocker環境へ移行するには多面的な検証が必要です。今回は「延命措置」のシナリオから、実際に古い物理サーバからDocker環境へ移行する手順を紹介します。

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 今回の場合、古いHP ProLiantサーバに搭載されているRAIDコントローラの論理ボリュームをvirt-p2vが正しく認識するように、ブートオプションの「hpsa.hpsa_simple_mode=1 hpsa.hpsa_allow_any=1」を付与しています。このように、P2Vでは古いサーバのRAIDコントローラとP2Vツールの対応可否が不明確な場合が多く、P2Vの難易度を高める要因の一つとなっています。

 この問題に対応する方法としては、例えば、P2VツールがどのようなLinuxディストリビューションの、どのバージョンを元に作られているかを調べるとよいでしょう。今回のvirt-p2vの場合は、Red Hatの技術者が開発に携わっており、virt-p2v自体もRHEL 7.x系のOSがベースとなって作られています。RHEL 7.xでは、古いHP ProLiantサーバのSmartArray RAIDコントローラをサポートしなくなったのですが、ブートオプションで「hpsa.hpsa_simple_mode=1 hpsa.hpsa_allow_any=1」を付与すると、古いRAIDコントローラ配下の論理ディスクを認識できることが知られています。

 このように、P2Vツールの元となるLinuxディストリビューション、搭載されているカーネル、ドライバを調べると、ある程度はP2Vツールの古いサーバに搭載されているRAIDコントローラの対応状況の手掛かりが得られます。ただし、あくまでも目安であり、ドライバが含まれているからといって、P2VツールがRAIDコントローラを正しく認識できる保証もありませんし、P2Vが完全に成功する保証もありません。


RAIDコントローラ配下の論理ボリュームを認識させるため、P2Vツールのvirt-p2vのブートオプションを付与

 古いサーバのRAIDコントローラにまつわるオプションなどを適切に設定し、内蔵ディスクが無事認識できる状態でvirt-p2vを起動したら、コマンドプロンプトが表示されます。


移行元のサーバにてvirt-p2vがオンメモリで起動した様子

 コマンドプロンプトが表示されたら、コマンドラインから以下のように入力します。


# launch-virt-p2v

 すると、グラフィカルなvirt-p2vの設定画面が表示されます。


virt-p2vの設定画面

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