Amazon、「Dash」ボタンのプログラム可能版「AWS IoT ボタン」発売(即完売)
Amazon.comが、2015年秋に立ち上げたモノのインターネットサービス「AWS IoT」と接続して1プッシュでモノを制御できるボタンガジェット「AWS IoT ボタン」をAWSユーザー向けに19.95ドルで発売したが、数時間で完売した(日本はまだ)。
米Amazon.comのワーナー・ボーゲルスCTO(最高技術責任者)は5月13日(現地時間)、ネットに接続しているモノを制御できるガジェット「AWS IoT ボタン」を発売したとツイートしたが、約4時間後には初回発売分は完売したとツイートした。
Amazon.comの販売ページによると、日本には出荷していない。米SlashGearによると価格は19.95ドルという。利用するにはAWSのアカウントが必要だ。
AWS IoT ボタンは、同社が2015年10月に発表した“モノのインターネット(IoT)”システム「AWS IoT」を体験するための開発者キットという位置付け。AWS IoTは、Wi-Fi経由でネットに接続できる端末をAWSや他のIoT端末と接続し、情報のやり取りを可能にするサービスだ。同社はこれまで、開発者向けイベントなどでこのボタンのプロトタイプを無償で配布していた。
AWS IoT ボタンは2015年4月に米国で発売した「Dash Button」がベースになっており、Dash Buttonと異なり自分でコマンドをプログラミングできる。
あらかじめクラウド内でコーディングした命令をボタンで押すことで実行する。Dashボタンと同様に特定の商品を発注したりできる他、車のロックを解除したり、家電製品のコントローラーとして使ったり、TwitterやFacebookと連係させることも可能だ。アイデア次第で可能性が広がる。
ボタンは本稿執筆現在、Amazon.co.jpでは発売されていないが、AWS IoTは東京リージョンでもβ提供しているので、日本での販売も期待できそうだ。東京リージョンでのAWS IoTの料金は、100万メッセージ当たり8ドルだ。
なお、AWS IoT ボタンは充電はできず、ボタンを約1000回押すとバッテリー切れになり、使えなくなる。
関連記事
- AmazonのIoTボタン「Dash Button」、好評につき100種類に拡大 Illyのコーヒーやロレアルの化粧品も
Amazonが、IoT発注ガジェット「Dash Button」が1周年を迎えるに当たり、扱う商品を100種類に拡大した。日用雑貨だけでなく、化粧品やペットフードもボタン1つで発注できる。 - “自分でトナーを発注するプリンタ”など、「Amazon Dash Replenishment」で実現
Amazonは、ネットに接続した家電が自ら必要な消耗品をAmazon.comから購入するスマートホームサービス「Amazon Dash Replenishment」を米国で立ち上げた。例えば対応するブラザーのプリンタは、トナーがなくなりそうになると自動的にAmazonに同じトナーを発注する。 - スケールするIoTの迅速な展開を可能にする「AWS IoT」とは何か
米Amazon Web Services(AWS)が2015年10月に「AWS re:Invent 2015」で発表した「AWS IoT」は、デバイスとサービスの間の分離を特徴とする。IoTデバイスはできるだけシンプルなメッセージのやりとりに徹し、AWS上の関連サービスの活用により、クラウド側で各種のアプリケーションを迅速に開発できるようにする仕組みだ。 - Amazon、1プッシュで日用品を発注できる“どこでもボタン”「Dash Button」
Amazon.comが、日用品の発注機能を搭載するIoTボタンガジェット「Amazon Dash Button」の提供を招待制で開始した。1プッシュであらかじめ設定した商品(洗剤やトイレットペーパー)を発注できる。(エイプリルフールネタではありません。)
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.