Windows 10のEdgeブラウザ、Anniversary Updateでどう変わる?:Enterprise IT Kaleidoscope(3/3 ページ)
Windows 10の標準ブラウザとなる「Edge」は、当初こそ荒削りだったが、Anniversary Updateで大きな進化を見せるようだ。その姿とまだ不十分なところとは?
IEとEdgeのスムーズな運用
Windows 10では、EdgeとIEはそれぞれ別のWebブラウザとして存在している。企業アプリケーションの多くは、IEを標準として開発されているため、Edgeへすぐには移行できない。そこで、Windows 10にはレガシーサポートとしてIEが用意されている。しかし、Edgeとの連携性が悪く、企業ではIEの利用が中心だ。
Win10 AnniversaryのEdgeに搭載されている「エンタープライズ モード」では、リストに登録されたWebサイトと使用するWebブラウザを紐付け、Webサイトにアクセスしたら、自動的にIEもしくはEdgeに切り替わるようにしている(今までは確認用のメッセージが入るのでややこしかった)。
この機能は、IEのエンタープライズ モードにも搭載されているので、IE使用時にEdgeが必須のWebサイトにアクセスしたら、Edgeへ自動的に切り替えるということもできる。
使い勝手はIEほどではない
メインブラウザがEdgeになったことで、使い勝手はIEから後退している。例えば、「お気に入り」などを簡単に整理する機能がEdgeにはない。また、Webサイトをショートカットとして、デスクトップにドラッグ&ドロップする機能もない。一方でWin10 AnniversaryのEdgeは、ダウンロード先のフォルダをユーザーが自由に変更できるようになった(ダウンロード フォルダ固定から変更)。
ここまで見てきたように、EdgeではEdgeHTMLの機能強化などは順調だが、ユーザーインタフェース(UI)部分の改良などは遅れている。今までIEを使っていたユーザーにとっては、IEで当たり前ようにできたことが、Edgeではできなくなるので苦痛でしかないだろう。こうなると、Edgeへの移行はなかなか進まないと思われる。
今後Edgeには、UI部分でIEができたことを実現できるようにしていくこと求められてくるだろう。
6月15日(日本時間)にWindows 10 Insider PreviewのBuild 14366がFast Ringで提供され、Edgeの拡張機能にOfficeオンラインを利用できる機能が追加された。これにより、Web版のOfficeオンラインが簡単に利用できるようになった。
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