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「他社クラウドとはここが違う」 オラクル、杉原氏がアピール(2/2 ページ)
クラウドへのシフトを鮮明に打ち出し、2020年までに日本市場でNo.1クラウドカンパニーを目指すという日本オラクル。2017年度の戦略発表会で、他社クラウドとの違いをアピールした。
中堅中小のERP導入事例も
これまで大企業向けというイメージが強かったオラクル製品だが、営業体制を強化したことで、中堅中小企業での導入も増えているという。その1つが、おこわの販売で知られる米八のERP導入だ。
米八はこれまで、経験と勘で品ぞろえと仕入れを行っていたが、事業の拡大を目指す中で、原価と在庫の予実管理を強化する仕組みの導入を検討。Oracle ERP Cloudの導入に踏み切った。
これまでは売上データを各店舗からFAXで送り、表計算ソフトに手入力したデータを経営層に報告していたため、集計に時間がかかっていたが、今ではモバイル端末から売上や在庫が分かり、成功事例の共有も可能になった。
導入期間が短かったのもポイントで、採用を決めてから3カ月で導入できたという。「これまでだと1〜2年かけて何億円も投資し、トレーニングに半年を費やしていたようなことが、決めてから3カ月、ゼロトレーニングで使える。これがDigital AID by POCOの真の意味だ」(杉原氏)
技術の粋を集めたクラウドを使うことで、これまで何週間もかかって購買し、インプリメントしていたものを、瞬時にできるようにしていく――。それが日本オラクルの目指す姿だ。「早くて安くて簡単なクラウドは他社でもできる。オラクルは安心、安全を掲げ、最も付き合いやすい会社を目指す」(杉原氏)
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