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Facebook、オープンソースの無線接続ハードウェア「OpenCellular」発表
世界中を接続するというミッションを掲げるFacebookが、安価に製造できる無線接続ハードウェア「OpenCellular」をオープンソースで公開した。2G、LTE、Wi-Fiなどの各種ネットワークをサポートする小型の箱で、これを設置することで10キロ四方の1500人にネット環境を提供できるとしている。
米Facebookは7月6日(現地時間)世界を接続するというミッション実現に向けた新たな無線接続プラットフォーム「OpenCellular」を発表した。
同社が主導するOCP(Open Compute Project)のハードウェア同様に、この無線接続端末の仕様は公開されており、世界中のキャリアはこの仕様で安価な端末を製造できるとしている。また、研究者は同端末を無償で利用できる。
小さな箱型のこの端末は2G、LTE、Wi-Fiを含む多様なネットワークをサポートし、柱や木に簡単に設置でき、強風や高温、湿気にも耐えるという。10キロ四方の1500人までのユーザーをサポート可能。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは自身の投稿で、「40億人以上の人々がいまだにインターネットにアクセスできないでいる。最大の問題の1つはインフラが届かない地域にどうやって接続環境を提供するかだ」と語り、OpenCellularはドローンインターネットプロジェクトの「Project Aquila」や高速ネットワークプロジェクトに続くステップだと説明した。
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