Microsoft、Azure倍増とクラウド好調で黒字転換
Microsoftの4〜6月期決算はAzureの売上高が倍増するなどクラウド事業が好調で黒字転換だった。ナデラCEOは、今後はWindows 10の数字をインストールベースではなくMAUで発表すると語った。
米Microsoftが7月19日(現地時間)に発表した第4四半期(2016年4〜6月期)決算は、売上高が前年同期比7%減の206億6140万ドル、純利益は31億2200万ドル(1株当たり39セント)で、前年同期の31億9500万ドルの赤字から黒字転換した。非GAAPベースの売上高は226億4200万ドル、純利益は54億8400万ドル(1株当たり69セント)。Azureなど、法人向けクラウドサービスが寄与した。
非GAAPベースの売上高と純利益はいずれもアナリスト予測(売上高は221億5000万ドル、非GAAPベースの1株当たりの純利益は58セント)を上回った。
クラウド部門が好調で、Azureの売上高が102%(約2倍)増、「Enterprise Mobility」のユーザー数は約2倍の3万3000以上に増加した。
ハードウェアでは、Surfaceの売り上げは9%増と好調だったが、スマートフォン(主にLumiaシリーズ)の売上高が71%減となり、ハードウェア全体は35%減だった。Microsoftは5月、スマートフォン部門の大規模なリストラを発表している。
セグメント別では、OfficeとDynamicsを扱うProductivity and Business Processesの売上高は5%増の69億7000万ドルだった。企業向け「Office 365」が好調で、売上高は45%増だった。コンシューマー向け「Office 365」は19%増。累計サブスクリプション数は前期比4%増の2310万人。
サーバやAzureのIntelligent Cloudの売上高は7%増の67億1000万ドル。Azureが好調で、売上高は102%増だった。
Windows、ハードウェア、Xbox、検索のMore Personal Computingの売上高は4%減の89億ドル。スマートフォン部門の売上高71%減が響いた。また、同四半期にスマートフォン部門のリストラコスト、11億1000万ドルを計上した。
Windowsの企業向け売上高は2%増、一般向けは27%増だった。Xbox Liveのアクティブユーザー数は前期より33%増の4900万人だったが、ゲームの売上高は9%減だった。Xbox端末の売り上げ減少や値下げが影響した。TACを除いた検索の売上高は16%増だった。検索の売上高の40%以上はWindows 10によるものという。
同社はこれまで、Windows 10に関しては「稼働する端末数」を発表してきた。直近では3億5000万台としている。同社はWindows 10リリース段階で「年内に10億台で稼働させる」という目標を掲げていたが、最近それが無理だと認めた。
サティア・ナデラCEOは業績発表後の電話会見で、今後のWindows 10の進捗については、インストール数ではなく、月間アクティブユーザー数(MAU)で示すと語った。
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