「WebEx」プラグインの脆弱性はFirefoxとIEにも影響、Ciscoが更新版で対処
CiscoはGoogle ChromeとMozilla Firefox、MicrosoftのInternet Explorer(IE)向けのソフトウェアアップデートを公開して「WebEx」の脆弱性に対処したことを明らかにした。
米CiscoのWebブラウザ向け拡張機能「WebEx」に深刻な脆弱性が発見された問題で、Ciscoは1月28日、Google ChromeとMozilla Firefox、MicrosoftのInternet Explorer(IE)向けのソフトウェアアップデートを公開してこの脆弱性に対処したことを明らかにした。
WebExの脆弱性はGoogleの研究者が発見して1月21日付で詳しい情報やコンセプト実証コードを公開。Ciscoは24日にChrome向けの更新版となるWebExバージョン1.0.5を公開したが、このパッチは不完全だとGoogleの研究者に指摘されていた。
Ciscoのセキュリティ情報によれば、脆弱性はWebExのAPIレスポンスパーサにおける設計上の欠陥に起因する。悪用された場合、ユーザーに不正なWebページを参照させる手口で攻撃者に任意のコードを実行される恐れがある。
Ciscoは1月26日、Google Chrome向けWebExのバージョン1.0.7を改めて公開し、この問題を修正したと説明している。
また、Firefox向けのプラグイン「ActiveTouch General」と、IE向けのActiveXコントロールファイル「GpcContainer Class」もこの脆弱性の影響を受けることが分かった。Ciscoは1月28日に更新版を公開し、ActiveTouch Generalはバージョン106で、GpcContainer Classはバージョン10031.6.2017.0127でそれぞれの脆弱性に対処した。
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危険度はCVSS最大値の10.0に達する。UDPパケット1つで悪用できてしまう恐れもあり、500番UDPポートは既にトラフィックの増大が見られるという。
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